SE215は正直なところ「買い」なのか。
SE215というイヤホン
もしあなたの知り合いにオーディオに詳しい人がいて、あなたが
「少し高いイヤホンを買ってみたい」
と相談するとしたら、おそらく5割程度の確率でSHURE社のSE215というモデルを進められるだろう。
このイヤホンはSHURE社の有名な製品で、巷に数あるイヤホンの中でもつけている人は非常に多い。秋葉原などを歩けばわかると思うが、おそらく入門用イヤホンの中ではトップクラスの普及率だ。
このイヤホンは恐らく所謂オーディオオタクになる人が必ずと言っていいほどとおる道ともいえるだろう。
今回の記事では、なぜここまで普及しているのか、そして今このイヤホンを買うことは正解なのか、ということについて触れていく。
入門機とは何か。
さて、SE215がなぜ入門機、そしてこの高い普及率になったのかそれらを考察してい期たいと思う。
私がSE215が「入門機」たる所以はいくつかあると思うが、まずはその「値段」だ。
SHURE イヤホン SEシリーズ SE215 カナル型 高遮音性 Special Edition トランススルーセントブルー SE215SPE-A 【国内正規品/メーカー保証2年】
- 出版社/メーカー: Shure Incorporated
- 発売日: 2012/11/28
- メディア: エレクトロニクス
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さて、このリンクはAmazonのリンクだが、かなりの人が値段を見てこう思うだろう。
「いや高くね?」
そう、耳に突っ込むだけのちまっこいスピーカーごときに、1万円なんてとても初心者に勧められた額ではない。
だがこの値段は値下げされない。為替の影響で多少揺らぐことがあっても、基本は1万円前後だ。
この値段設定だが、おそらくはここで「本気度」が試されるのではないかと私は感じた。
イヤホンに1万円と聞いて
「たかだかイヤホンごときにそんなにかけられない」
という人もいれば
「イヤホンの入門機ならそのくらいするか…」
という人もいるだろう、この時点で、かなりオタクしか残らなくなるのではないだろうか。
これが今なおオーディオオタクの入門機といわれる理由だと考える。
今、SE215は「買い」なのか
さて、この記事のタイトルにもなっている今回のメインテーマだが。
私の結論から言うと。
正直そんなにコストパフォーマンスは良くない、でも買い
といった印象だ。
なぜならば、いま入門用として買うならば、Kz然り、RHAの格安イヤホン然り、国内メーカーならばpioneerが半額程度でとてもいい品質のものを出している。その音質は正直に言えばパッと聞けば、SE215の地味な音に比べ、キラキラしていて、とても魅力的だろう。
ならばなぜ、SE215が買いなのか、その理由はいくつかあるが、一番の個人的な理由は、「普遍的な音」だからだ。
SE215は周波数特性がフラットに近く、オーディオを始めたことのない人がつければ、低音も効かないし、高音だってキラキラしてない、とてもつまらないイヤホンだと感じるだろう。
だが、そこで「失敗した」と言ってメルカリに投げないでほしい。
普段聞いている曲をもう一度、楽器に注目して聞き直してほしいのだ。そうすることで、今まで聞こえなかった響き方が聞こえ、原音に忠実な音が聞こえると思う。
イヤホンに求められる、忠実さ、味付けされていない音、というのは線引きが難しい、基準なんてないのだから。
だけれども、SE215はその普及率の高さで、その音楽のすばらしさを共有できる、だから、地味でも、コストパフォーマンスが悪くても。一個の共通デバイスとして持っておくのには非常に有用だという点で、このSE215は「買い」だといえるだろう。